2015年2月16日月曜日

ルワンダの善人(前)




去年(2014年)はルワンダ虐殺から20年の年でした.
ホテル・ルワンダなどの映画や,なぜ、世界はルワンダを救えなかったのかなどの書籍になってます.

3か月の間に80~100万の人が殺され,200万の難民が生じた,悲惨とかの言葉では十分に表現出来ない出来事です.
命はそろばん勘定ではありませんが,比較のために大きな戦争,災害の死者数を示します.
  • 東日本大震災での死者・行方不明者,1万5千~2万人
  • 太平洋戦争での日本の戦没者,200~300万人
  • WW2通してのアメリカの戦没者,40万
ルワンダの人口が800万,日本は8000万であったこと,太平洋戦争の期間を考えると,虐殺の規模がわかります.

人数だけでも問題ですが,
  • 組織だった冷酷な集団ではなく,隣人同士が殺しあった内戦であること
  • 国際社会が虐殺を知りつつ,実質的に無視したこと
  • 展開していたPKOが不十分な権限,人員,装備しか与えられていなかった
など,多くの問題を我々に考えさせる出来事です.

特に最後の問題は,自衛隊の海外協力に関連した重要な問題です.
同じ日本人の自衛官と, 1万キロ離れた国に住む数十万の黒人の命を,天秤にかける必要があるからです.
人種や国籍で差別すべきではないとは思いますが,自分や友人,家族が死ぬのは嫌です.
答えはわからない,存在しないでしょうが,ジレンマが存在することさえ認めないのは卑怯なことです.

少し前のBBCの"A good man in Rwanda"が気になったので,後ほど紹介します.

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